こんにちは、Sakuraです。
2024年7月24日(水)から26日(金)、東京ビッグサイト東展示棟にて「TECHNO-FRONTIER 2024」が開催されました。本イベントは総出展数470社(団体)以上、3日間の総来場者数は36,000人を超えたようです。
この展示会は、メカトロニクス、エレクトロニクスに関連する最新技術や製品が展示されており、なめらかな動きをする産業用ロボットやモーター、電源など迫力のある展示が並んでいました。その中で、NICTは主催者企画であるメカトロニクス企画展示に出展しました。
私たちNICTのブースでは、Beyond5Gに必要な機能である“オーケストレータ”をシナリオ形式で体験できるデモと、テラヘルツ波の利用を想定したスポット通信技術を展示しました。
体験いただいた方の多くは、Beyond5Gについて知らないようでしたが、「Beyond5Gの技術ってこんなにすごいんですね!」、「Beyond5G実現に向けて私も協力してみたいです。」といったありがたい言葉をたくさんいただきました!
展示の合間をぬって、セミナー会場を覗いてみると、我らが石津イニシアティブ長が講演を行っていました!通信分野の参加企業は少ないと思うのですが、たくさんの方に関心を持っていただきました。
NICTは本展示会に初参加で、今まで見たことない展示が多かったので、仕事の合間に他の展示を回らせてもらいました!最新技術の展示ばかりで見応えがありました。そんな中で、Beyond5Gに応用できる技術がないか探していたところ、気になる展示を見つけました!
こちらはKOA株式会社さんの気流計測システム「Windgraphy🄬」です! LEDがついた風センサユニットを多点設置したもので、扇風機の風が当たっている場所の風の強さがLEDの色や明るさによってわかるようになっていました。さらに、ソフトウェアと組み合わせることによって、風速データの表示と保存もできるそうです。従来の風速計より導入・設置が簡単で、実際にはエアコン開発やオフィスなどの空間づくりに用いられているそうです。
空間のセンシング結果を、コンピュータを介さずにリアルタイムで確認できるのは、誰でもわかりやすくていいシステムだと思いました。データをデジタルでも扱うことができるのも便利ですよね。
B5Gの世界では、現実空間の様々なセンシング結果をもとにデジタルツインを作成し、現実空間の制御に利用することを考えていますが、私たちはこのような風速センサによるセンシングも、重要なセンシング情報だと思いました。例えば、風速センサをドローンに搭載して、多点で風速を計測し解析することで、気象予測の精度をさらに高めることができるかもしれないです。また、自動運転に風速センサの情報を取り入れることで、強風時でもより安定した自動運転を実現できるかもしれません!
B5Gの世界で活用できそうなセンシング情報は、ほかにもたくさんありそうですね。
他にも興味深い展示を見つけましたよ!
こちらは、川崎重工業株式会社さんの「ROBO CROSS」に関する展示です。ロボット事業に関わるさまざまな企業がデータを共有することで、ロボット開発の低コスト化、効率化を図ることができるものだそうです。機能としてデータ検索、仮想試運転、実機システムへの反映などがありますが、特に気になったのは仮想試運転です。現場を市販のタブレットでスキャンすることで、3Dグラフィック化することができ、プラットフォームに登録されているロボットを設置してシミュレーションまで行うことができるんです!
現場のデジタル化と、シミュレーションがこんなに簡単にできるなんてすごいと思いました。シミュレーションは、まるでゲームのような操作感でロボットの配置などができていて、直感的でわかりやすかったです。
B5Gユニットでは、様々な産業が連携してデータを提供しあい、それらをオーケストレータで制御する構想を立てています。そこでこのような、実際の製品に関する詳しい情報を共有する発想は新しいと思いました。もしこのような情報を農業ロボットに応用するとしたら、既存のロボット情報とこれまでの生育状況などから農家の人ロボットを設計できるようになったら、スマート農業をより手軽に始めることできそうですよね。
今回の展示会では、メカトロニクス、エレクトロニクスを中心とした展示が多く、Beyond5Gと関係のある展示が少ないかもしれないと思っていました。しかし、実際に展示を見てお話を聞いてみると、Beyond5Gに活用できそうな技術をたくさん見つけることができました。Beyond5G実現には、通信技術だけでなく幅広い技術が協力し合うことが重要だと感じました。