こんにちは、Sakuraです。
今年の「ワイヤレスジャパン2023×ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2023」は5/24(水)~5/26(金)東京ビッグサイトで開催されました。コロナ前の盛上りを取り戻しつつある本イベントは総出展数100社(団体)以上、3日間の総来場者数は22,000人を超えたようです。
会場入口から直ぐのところに設営された「NICT」ブースも終日とても賑わっており、通信業界の方はもちろん、異業種の方々や学生の姿も多くみられ大盛況でした。
この展示会はワイヤレス関連ということで、Beyond 5Gに関連する技術も多く展示されていました。今回は私もしっかり勉強!NICT研究者の方には、隙間時間を頂戴しお話を伺うことができましたので、今日はその中から3つの技術を抜粋し皆様にもご紹介したいと思います。
まずはこちらのブースをのぞいてみました。ここでは、NR-STABLEという技術の開発を行っているようです。これは多数接続、低遅延の実現につながる技術とのことです。多数接続が可能になると、災害時やスタジアム、イベントといった、人が密集しているところでも必要な通信回線数を確保することができ、ストレスなく利用できるようになります。
さらに、低遅延はBeyond 5Gにおいても大事な要素の1つです。低遅延を実現すると、例えば医療現場において外科医が操作する遠隔ロボットでのリアルタイム手術が実現される可能性が高まりますね!
ここでは、NR-STABLEのほかに、5Gとローカル5Gの高度化技術として、5Gとローカル5Gをスムーズにハンドオーバーさせる技術を紹介していました。つまり、ネットワーク間を移動した時に接続が途切れないということですね。
次にNICTのロゴが入ったドローンが目を引くこちらのブースに訪れました。Beyond 5Gの実現によって、ドローンはもっと制御しやすくなりそうですよね。どんな研究をしているのか詳しく知りたくなりました!
こちらでは空や海での無線通信技術について研究を行っているようです。空についてはHAPSや中継ドローンを使った見通し外の長距離通信の技術開発を行っているそうです。中でも、ドローン同士が自律的に接近回避したり、先導機を追従して群飛行したりするシステム開発は、空の混雑が予想されるBeyond 5G時代に必要になってくる技術だと思いました。
海については現状、海中では音波が利用されていますが、氷などは音波を通しません。音波でできないところでは電磁波(電波、光)を利用することで、従来不可能であった、氷で覆われている地域などの海洋環境調査も可能になります。私たちが予想もしない新しい発見があるかもしれませんね!
1つ目や2つ目のブースでは、地上や空、海の通信をみてきたので、3つ目は宇宙の通信についてのブースをのぞいてみました。
こちらではBeyond 5Gの実現に向けて研究を行っているようですね。衛星や無人航空機が3次元でつながるNTNに必要な、光・電波を用いた次世代衛星通信技術の研究開発をしているそうです。
Beyond 5G時代の10~20年後には衛星間の通信は電波から光通信に置き換わると考えられていますが、地上と衛星間には、光と電波の両方をフレキシブルに併用することが必要となるため、その研究を行っているようです。どちらか片方ではなく、両方のいいところを活かしていくというのが重要になるわけですね!
会場を見て回っていると、何やら人だかりが、、、のぞいてみると私の所属するユニットの寳迫ユニット長と石津イニシアティブ長が講演を行っていました。
基調講演 Beyond 5G/6Gにおけるミリ波・テラヘルツ波利活用の適材適所
特別講演 Beyond 5Gによって実現される2030年代の未来生活とそれを実現するアーキテクチャの考え方
お忙しい中、ご対応いただいた研究者の皆様、ありがとうございました!この展示会を通して、多くの方に私たちがやっている研究について知っていただいたり、興味を持っていただいたりすることができたのではないかと思います。私も大変勉強になりました!
NICTには、ここでは紹介しきれなかった研究がまだまだたくさんあります。直接話を聞いてみたい!実物を見てみたい!と思われた方は6月23日(金)、24日(土)に“NICTオープンハウス2023”(場所:NICT小金井本部)が開催されるので、是非、遊びに来てください。
詳しくはこちら!