2020年台から開発が進んでいたAIによる自動運転アルゴリズムには、運転中に事故が避けられない状況が訪れた時に自動運転アルゴリズムが取るべき選択に関するジレンマ(トロッコ問題)についての終わらない議論が常に付き纏っていたが、2030年台から開発が進んだ人のアバターが運転する方法に変わってからは、従来のように人が運転するような状況に戻り、この問題がひとまず棚上げになっている。
人のアバターが遠隔運転するサービスが開発されて以降、人のアバターが運転するタクシーやバス(通称:アバタク・アババス)に関連する事業が絶好調である。乗車する客は、プールから乗車位置までの距離に応じて概ね乗車の3~30分前までに手元の端末で予約を完了させる。その予約に基づき、マッチング事業者が運転手をリアルタイムで募る。マッチングが取れると、運転手のアバターが乗客に最も近い位置にあるアバタク車両にジャックインし、テレマティクス保険にリアルタイムで加入後、そのアバタク車両を運転して乗客の迎車に向かう。乗客を目的地まで送り届けると、距離や時間等によって報酬が運転手に支払われる。車両を最寄りの専用プールに戻せば、運転手はその車両からアバターをジャックアウトし、テレマティクス保険の加入期間も終了する。
アバタクの運転手は、自宅にいながらに遠隔のタクシーやバスの運転で収入が得られる。これにより、過疎地域でのタクシーやバスを都心に住む運転手が担うこともでき、更には日本で営業運転できる運転免許を保有する外国在住者が外国から運転する場合もある。これにより、運転手の担い手がいない状況は解消され、これにより、日本の労働人口減少に歯止めをかけることができた。さらには、運転手は流しをする必要もなく労働生産性が向上するとともに、1台の車両を複数の運転手でシェアできるため車両の絶対数を減らせること、また流しをしないことなどにより、資源やエネルギーの消費を大幅に減らすことができた。また、殆どの場合でアバタクを利用することで事足りる状況になったことから、自家用利用の普通乗用車の台数も大幅に減った…。
(参考):Beyond 5G/6Gホワイトペーパー 3.1 シナリオ1ーCybernetic Avatar Society
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